麻暖簾　天然灰汁発酵建て濃淡段染め

麻生地の暖簾を天然灰汁発酵建ての濃淡段染めの藍染めに致しました。

ちょっとした目隠しに、涼しげで趣のある暖簾はいかがでしょうか？

ご家庭で洗って頂けますが、漂白剤の入っていない中性洗剤でネットに入れての洗濯をお願い致します。

また濡れたままでの放置や、濡れたものとの摩擦はお避け下さい。

染めムラや織りムラがございます。それもいい味わいになっておりますので、手染めの良さと受け止めて頂ければ幸いです。

誠実に対応させて頂きたいと思いますので、ご質問などごさいましたらコメントをお願い致します。

サイズ 87cm×145cm


タデ科の植物を100日間発酵させた蒅と、広葉樹の灰と日本酒を使用し、化学的なものを使わずに染色した暖簾です。

現在使用されている染料はほとんどが合成染料ですが、世界にはたくさんの植物由来の染料があります。
その中で日本の蒅（すくも）は、染料の元になるまでの発酵期間が100日と長く、その代表的な産地である徳島県でも生産者さんは数件に減っています。

蒅による染色方法は他の植物を高温で煮出すような染料とは異なり、蒅と広葉樹の灰を毎日攪拌し、栄養となる日本酒を与えながら夏であれば常温で10日程度、蒅の中の色素を還元していく稀な染色方法です。

この染色方法で染めた布には、紫外線を防ぐ効果や、防臭、抗菌作用があり、柔らかで優しい色合いにはリラックス効果もあると言われています。

また、美しい色をくれた染め終わりの液は化学薬品を使っていませんので廃液とはならず、蒅に含まれる微生物のおかげで、小さな我が家の菜園に撒けばカエルやカマキリの寝床になり、季節ごとの野菜の実りを助けてくれます。

本藍染めとうたって蒅を使用していても、管理のしやすさや発色を優先して、化学薬品を使用するところもあるようですが、先人たちの大切に残してくれた知恵や自然が少しでも継承されればいいなぁ、と思っています。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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